サプライチェーンマッピングで混乱に打ち勝つ方法

新型コロナウイルスのパンデミックによって多くの産業が大きな混乱に見舞われまたものの、すべての産業が同じだったわけではありません。被害を受けた産業もある一方で、成長している産業もあります。特に影響を受けた分野の1つが、サプライチェーンマネジメントです。ロックダウン、顧客の行動の変化、サプライチェーンの混乱などにより、従来の方法では正確な需要予測を取得することができなくなってきているのです。

これにより、多くの企業は、サプライチェーンを扱う際に、”just in time(各工程に必要な物を、必要な時に、必要な量だけ供給する)”アプローチではなく”just in case(念のために備える)”アプローチを採用するようになりました。

予測不可能な需要に対応するため、事業の規模を迅速に拡大・縮小する必要が出てきたためです。しかし、高価な備品や在庫を抱えずにこれを実現するには、どうすればよいでしょう。信頼性を高めるために、企業は無駄と思われる作業に犠牲を払う必要があるでしょうか?多くの企業にとって、そのような選択肢はありません。リスクとコスト両方の削減が(時には相反する)重要な優先事項であるためです。

信頼性は、必ずしも高価な在庫を抱える代償としてもたらされるものではありません。代わりに、エンドツーエンドのサプライチェーンをより深く理解することで得られることもあるのです。デロイト社による、最高調達責任者(CPO)に関する全国的な年次調査では、購買リーダーの65%は、一次請けサプライヤー以外に関する可視性が限られているか、まったくない状態であることが判明しています。

エンドツーエンドのサプライチェーンの可視性を高めるためのに有効な方法は、サプライチェーンマッピングです。サプライチェーンマッピングとは、透明性を高めるために、主要なサプライヤと関連するサプライヤの関係をマッピングするプロセスです。サプライヤーの重要度に応じて、何段階ものサブサプライヤーをいくつでもマッピングすることができます。サプライヤーの関係性やネットワークを可視化し、ナビゲートすることで、サプライチェーンにおける依存関係や潜在的な混乱要因を特定することができます。

例えば、ある自動車メーカーがサプライヤーからチップセットを購入する場合を考えてみましょう。サプライチェーンマップを使うことで、その自動車メーカーは主要なサプライヤーをはじめ、チップセットに含まれる個々のマイクロプロセッサー・チップを供給するサブサプライヤーを追跡し、サプライチェーン全体を可視化することができます。

現段階でその自動車メーカーは、重要なチップセットについて複数の優良サプライヤーを特定しているため、混乱が生じた場合のバックアップがあると考えるかもしれません。しかし、こういった優良サプライヤーが、同じサブサプライヤーから特定のコンポーネント・チップを購入している場合、それは真のバックアップとは言えないのです。上流のサブサプライヤーは、そのサプライチェーンにおける単一障害点です。これらは、サプライチェーンマップが提供できる洞察タイプの一例です。

サプライチェーンマップは、組織が重要なアイテムに関する複数のサプライヤーを特定・導入して信頼性を確保するのに役立ちます。また、重要度の低いアイテムの代替サプライヤーの数を統合および削減して、大量発注時の低料金を交渉する際にも有効です。

サプライチェーンマップは、他のさまざまな場合において役に立ちます。以下、主な例をご確認ください。

1.サプライチェーンの距離とホップ数を最適化する

2.上流のサプライヤーとメーカーの混乱を把握し、サプライチェーンにおける混乱の早期予測を提供する

3.オペレーションのニアショアリングを計画する

4.特定の地域で発生した自然災害やロックダウンが世界的な影響を及ぼさないようにする

サプライチェーンマップの作成は、これまでエンドツーエンドのサプライチェーンを可視化できていなかった組織に驚くべき好影響をもたらす作業であると言えます。

Informatica Supplier 360は、サプライヤーとサプライヤーの関係情報に関するマネジメントを行い、サプライヤー情報を一元管理して、持続可能で透明性が高く、信頼できるサプライヤーエクスペリエンスを実現します。また、以下のような場合にも役立ちます。

・エンドツーエンドのサプライチェーン全体における可視性の向上

・サプライヤーのリスク、コンプライアンス、パフォーマンスの監視

・サプライヤーネットワーク全体の可視性の向上およびサプライヤーのリスク、コンプライアンス、パフォーマンスの監視

・運用コストと購買コストの削減

・信頼性の高いサプライヤーデータを運用および分析のアプリケーションに提供し、より良い計画や予測を実現

・新しいサプライヤーと製品のオンボーディングを整流化

・セルフサービスアクセス、標準化、および自動化の改善

戦略的サプライヤーに関して正確かつ最新の情報を入手することは、より良いコミュニケーションとコラボレーションが伴った親密な関係を築くために不可欠です。これにより、組織はより強力な回復力を備え、効率的にパンデミックから抜け出し、将来の混乱に適応できるようになるのです。

オンデマンドウェビナー“Mastering the Complexity of Supplier Data(複雑なサプライヤーデータを使いこなす)”では、サプライヤー関係のマネジメントがこれまで以上に重要である理由についてご説明しています。

参考文献:https://supplychaindigital.com/procurement/visibility-beyond-tier-one-suppliers-hampering-cpos-study-reveals


本ブログは2022年1月7日のPRASUNA HEMANTH RAJによるHow to Overcome Disruption with Supply Chain Mappingの翻訳です。