データガバナンスの未来をつくるデータインテリジェンス

データ主導の意思決定や洞察は、多くの企業が10年以上にわたって追求し続けています。昨今、これに言及していない年次報告は存在しないと言っても過言ではありません。最高データ責任者の存在をはじめ、業界全体におけるデータの専門性は高まってきています。それにもかかわらず、企業内でデータ主導の環境が整えられていないと感じている人はとても多いのが現状です。

最近、ハーバード・ビジネス・レビューにて配信された記事によると、自分の属する組織がデータ主導であると認識している人の割合はわずか24%でした。これは、新型コロナウイルスの感染が拡大する前の数値である38%を大きく下回っています。多くの企業がデータ主導へと移行しているにも関わらず、それを実感している従業員が少ないのはなぜでしょうか?

データ主導のカギとなるデータガバナンス

何をもってデータ主導であることを実感できるのか、という問いに対する答えはとてもシンプルです。すべての従業員がデータの場所を把握し、内容を理解していること。そして、そのデータが信頼できるものであると保証され、簡単にアクセスできること、この2点です。データを作成することで様々なクラウドアプリケーションを展開することが可能になる一方で、管理すべきデータやサイロの量も増えてきます。これが「データ主導」を実感しにくい原因となります。そこで解決策となるのが、データ関連でも幾分かハイレベルなコンセプトである「ガバナンス」です。

データガバナンスの進化:コンプライアンスからデータインテリジェンスへ

データガバナンスが解決策であるとなぜ言えるのか、疑問に思う人も多くいるかと思います。事実、これまでデータガバナンスは規制コンプライアンスと密接な関係にあるという考え方が一般的でした。従来のガバナンスでは、データを共有する前には厳密なアクセス制限をかけることや、データ資産に関して狭く深く理解することが求められたからです。一方データインテリジェンスは、データを全員でシェアするというまったく逆の発想から成り立っています。

データインテリジェンスは、アナリスト、データサイエンティスト、または意思決定者に役立つ可能性のある広範なデータ(企業全体か、少なくともデータレイク、クラウドデータウェアハウス、企業システム内における「すべての」利用可能なデータ)を対象にしています。企業内ではさまざまな人がそれぞれの目的で異なるデータを求めており、データの場所や、共有前にかけておかなければならない制限も複数ある状態です。それでも、データインテリジェンスは使う目的や対象を見定めるというガバナンスの原則に即したうえで成り立っています。データが民主化され、企業の内外を問わず自由かつ安全に共有できるようになるにつれて、データインテリジェンスは論理的に進化したガバナンスの形態となったのです。

データインテリジェンスとは一体何なのか、という問いに対して、私共と親交があるIDC社のスチュワート・ボンド(Stewart Bond)氏は次のように述べています。「データインテリジェンスは、ビジネス、技術、関連、運用といったメタデータを活用し、データのプロファイル、分類、品質、場所、リネージ、内容に透明性をもたらすものです。これにより、信頼性の高いデータをもとにしたプロセスやテクノロジーを実現することができます。」

端的に言うと、データインテリジェンスと取り入れることでデータを理解、信頼するのに役立ち、アクセスもスムーズになるのです。わかりやすいでしょう?データインテリジェンスのポイントは、データが使用されるコンテキストを理解することです。たとえば、データサイエンティストなどのユーザーに良質な推奨をしたい場合、データインテリジェンスはまず分析モデルを管理し、それらのトレーニングやフィードに役立つ関連データセットのコンテキストを提供します。

2022年以降のデータガバナンス

2022年以降にはデータインテリジェンスを導入できるよう、データガバナンスを改革していくのが理想的ではありますが、それはそう簡単なことではありません。しかし、試す価値は十分にあり、そのサポートをするためにインフォマティカが存在します。インフォマティカでは技術的なサポートだけでなく、お客様それぞれの取り組みに合う専門家のコミュニティを紹介し、信頼のおけるアドバイスが提供しています。


本ブログは2021年7月23日のDavid CorriganによるData Intelligence is the Future of Data Governanceの翻訳です。