COEで競合他社に勝つ

このブログでは、以下の点に注目しています:

 ・アナリティクスCOEIの人員配置と資金源

 ・アナリティクスCOEIの正当化と資金調達

 ・アナリティクスCOEIの位置づけ

 ・アナリティクスCOEI導入の種類

マッキンゼー社(McKinsey)の調査によると、ほとんどの企業が上記の重要性を理解しているものの、可能性を最大限に引き出し、高度なアナリティクスを実現させている企業は20%に過ぎません。

PwC社の調査では、61%の企業が戦略的目標を達成するには、部門間が協力し、迅速な意思決定とイノベーションの実現が重要だと回答しています。

次によくある質問は、人員の配置と資金源に関するものです。

アナリティクスCOEIは、ビジネスとデータの問題、企業のビジネスプロセス、計画、推進力、戦略、そしてLOBをいつ、どのようにサポートする必要があるのかを理解している人員を配置しておく必要があります。多くの導入事例では、これらのリソースの一部がフルタイムで割り当てられていないため、COEIに割り当てることができず、必要に応じて割り当てられるため、COEIの資金調達とそのサービスへの課金がより複雑です。これらのリソースのための情報源は以下になります:

・データマネジメントは以下のデータガバナンス分野のリソースを処理します。

 ・データ品質、整合性、系統およびメタデータのキャプチャと管理

 ・データガバナンス(各LOBの代表)

 ・セキュリティとアクセス管理

・IT:

 ・データ統合:ETL/CDC

 ・データおよびソリューションアーキテクチャ、データモデリング

 ・データ分析とプロファイリング

・ビジネスグループ/LOB:

 ・ビジネス分析

 ・ビジネスにおけるデータスチュワード(LOBごとに一つ)

 ・ビジネスにおける運営とプロセスSME(LOBごとに一つ)

 ・ビジネスにおけるシャドウITグループ(多くの場合、COEIの25~50%を占める)

・外部コンサルタント:

・SWATチームのメンバーとして特定の人員配置やスキルギャップに対処するSME

アナリティクスCOEIは基本的に原価部門であり、資金が必要です。企業がCOEIに支払う方法は、COEIの導入方法、利用できるチャージバックモデル、所有権と指導力、そしてサポートするLOBの数など、多くの要因によって決まります。

一般的な資金調達先としては、以下の部門が含まれます:LOB、CDO、CIO/IT/CTO、CFO、COO、ツールとライセンスの合理化による収益、人員の再配置などです。

一部の企業では、COEIのチャージバック資金調達モデルを以下のような基準で計算しています:

 ・LOBごと(特にシャドウITから)に節約されたリソースの数と、IT部門で節約されたリソースの数

 ・LOBごと、並びに経営幹部レベルごとの報告と分析の数

 ・時間の経過とともに改善された特定のLOB、エンタープライズメトリックとKPI、そして時間の経過とともに要件を満たし、それを上回る特定のSLA

アナリティクスCOEIを正当化するために、各LOBがアナリティクスCOEIの予算に貢献するための主な指標を以下に示します。各企業の予算計算方法は異なりますが、使用される一般的なガイドラインは次のとおりです。(LOBごと):

・LOBが独自生成を止めた分析の数と、前年比に追加された新しい分析(レポート、ダッシュボード、ヒートマップ、スコアカード)の数

・レポートの品質、信頼性、適時性の向上率

・データへのセルフサービスアクセス権を持つLOBアナリストの割合

・リードタイムの​​短縮率(ITが既存および新規の分析を生成する場合とアナリティクスCOEIが生成する場合)

・データラングラーがビジネスデータアナリストに、またアクチュアリーやアンダーライターになるなど、再配属されたLOBのリソース。これらLOBシャドウITのリソースの多くは、アナリティクスCOEIの一部です。

・アナリティクス COEIを使用した場合と以前とを比較して、SLAが要件を満たし、それを上回るSLAの割合

・複雑なアナリティクス(AI/ML/データマイニング/トレンド)の必要数

アナリティクスCOEIが成熟し、より多くのセルフサービス機能が導入されれば、価値を提供し、それに対して課金する別の方法を導入できます。

 ・Data-as-a-Service:  ソーシングとプロビジョニング、モデリング、管理、系統、品質がセルフサービス分析を通して提供される

 ・Analytics-as-a-Service: 予測モデリングとBI、処方分析、セルフサービス分析または事前処理されたデータセットを通して提供されるデータマイニング

 ・Insights-as-a-Service:  ML/AIベースの分析、自己学習、およびアラート分析をエンドユーザーに直接またはセルフサービスポータル経由で提供される

 ・Reporting-as-a-Service: レポート、ダッシュボード、ヒートマップ、スコアカード、KPI、ドリルアップ/ダウン(ホストとなり、直接アクセスされます)

複数のLOBがサポートされている場合、消費するリソースによってそれぞれ課金されます。初期予算の割当は以下に基づいています。:

 ・LOB分析スタッフとそのシャドウITスタッフの現在の規模

 ・LOBが現在生成している分析の数(レポートやダッシュボードなどの数)

 ・アナリティクスCOEIがLOB(人員配置、ツール、スキルセット)をサポートするために必要な予算

 ・LOBがセルフサービス機能を必要とするかどうか

 ・企業ごとに異なるその他の要因

一度予算が決まると、その予算は所属するコストセンターの費用の一部となります。(CDO、CIO、COOなど)

企業におけるアナリティクスCOEIの位置づけに焦点を当てる

アナリティクスCOEIはどこの部門に属しているか?もちろんCDOの配下です。しかし多くの部門ではCOEIを別のグループの配下に置いています。もしCDOがCIOに報告するのであれば、COEI をCOO、CTO、またはCFO配下に置きます。

COEI positioning recommendation diagram

図1:COEIが推奨される配置

アナリティクスCOEIは様々な経営幹部レベルの下で導入されてきましたが、最も成功した導入例は、アナリティクスCOEIがCDOの部門の一部であり、CDOがCEOまたは代表取締役に直接報告を行っている場合でした。図1(上図)は、アナリティクスCOEIを配置する際の他の可能性を示しています。

他によくある質問として、アナリティクスCOEIがCOEIの組織タイプに焦点を当てていることです。以下は4つのそれぞれのタイプの長所と短所になります。

アナリティクスCOEIをCIO配下にあるIT組織の一部として導入:アナリティクスCOEIは他のIT人員やグループ同様、必要に応じて複数のLOBをサポートします。

Analytics COEI organization as part of IT under the CIO diagram

図2:CIO配下にあるIT組織の一部としてのアナリティクスCOEI組織

この導入事例はITグループの責任の延長上にあります。推奨しない理由として:

 ・人員が専任ではない

 ・分析やデータマネジメントCOEIの導入実績が少ない

 ・人員が適切なトレーニングやクロストレーニングを受けていない

 ・規格、ベストプラクティス、調査そしてイノベーションの開発期間が短い

 ・そもそも企業がアナリティクスCOEI専門の人員を必要とする理由はここにある

COO配下に導入されたアナリティクスCOEI:アナリティクスCOEIは他のIT要員同様、必要に応じて複数のLOBをサポートします。

図3:COO配下でオペレーションの一部としてのアナリティクスCOEI組織

導入としては良いのですが、最適ではありません。理由としては:

 ・アナリティクスCOEIでのCOOは限定的である

 ・人員配置とその他投資を正当化するのが困難

 ・リソースが適切なトレーニングとクロストレーニングを受けていない

 ・規格、ベストプラクティス、調査そしてイノベーションの開発期間が短い

 ・オペレーション部門は通常、LOBアナリティクス機能を積極的にサポートしていない

CDO配下に導入されたアナリティクスCOEI:アナリティクスCOEIは複数のLOBに対してフルタイムで専任のサポートを提供します。

Analytics COEI organization as part of the CDO organization diagram

図4:CDO組織の一部としてのアナリティクスCOEI組織

この導入事例は高く推奨されています。理由としては:

 ・COEIの人員は専任で、その多くは特定のLOBの要件/ニーズに精通している

 ・人員配置とその他投資を正当化するのは比較的容易である

 ・リソースが適切なトレーニングとクロストレーニングを受けている

 ・規格、ベストプラクティス、調査そしてイノベーションの開発期間が長い

 ・特定のコアCOEIのリソースはLOB(データアーキテクト、データモデラ―、データ統合SME)間で共有され、他のリソースは特定のLOBの専任である

 ・CDOはデータを理解し、企業の資産として扱っている

CDO配下に導入された仮想の完全共有型アナリティクスCOEI:アナリティクスCOEIは必要に応じて複数のLOBに、組み込み型ではない専用の仮想サポートを提供します。

Virtual Analytics COEI organization as part of the CDO organization diagram

図5:CDO組織の一部としての仮想アナリティクスCOEI組織

この導入事例は2番目にお勧めするものです。以下の理由で推奨しています:

 ・COEIのリソースが共有されており、必要に応じてLOBをサポートするため、より多くのリソースを割当てることが可能

 ・使用法や消費が完全に把握されているため、人員の配置、その他投資を正当化しやすい

 ・複数のLOBをサポートできるよう、リソースが適切なトレーニングとクロストレーニングを受けている

 ・規格、ベストプラクティス、調査そしてイノベーションの開発に費やせる

 ・CDOはデータを理解し、それを企業の資産として扱っている

 ・人員は特定のLOB専任ではないので、クロストレーニングが重要

最後に、どのCOEIが重要で、どのCOEIから始めるべきかという質問にお答えします。このブログの冒頭で様々なケースのCOEIについて述べましたが、やはりアナリティクスと統合両方のCOEIに焦点を当ててもらいたいと思っています。なぜなら、日常業務(データ移動、処理、統合、分析/報告)のほとんどは、そこで行われているからです。しかしアナリティクスと統合両方のCOEIを成功には必要不可欠であるデータマネジメントとガバナンスの重要性は、十分に理解していただけたのではないでしょうか。

重要なポイント:

アナリティクスとデータ統合のCOEは非常に強力です。これらを導入することにより、企業が競争する上で、重要な差別化と言えます。詳しくは、ジョン・G・スミス(Joh G. Smith)氏の電子書籍「Competency Center: An Implementation Methodology」をご覧ください。

このブログが参考となり、お役立てでき、実用的であることを願っております。

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本ブログは2021年6月22日Radu ArslanianによるCenters of Excellence (COEs) are your path to beating your competitionの翻訳です。