Business 360でデジタルトランスフォーメーションを実現するコンテキストを提供

デジタルトランスフォーメーションは、戦略的な企業イニシアチブを担う存在です。COVID-19の急速な拡大も相まって、ほとんど業界での業務はデジタルにほぼ(もしくはすべて)頼っている状態です。そのため、デジタルトランスフォーメーションはますます不可欠なものとなりつつあります。

そもそも、デジタルトランスフォーメーションとは一体何でしょうか?簡単に言うと、アナログのプロセスをデジタル形式へと変換することです。デジタルへの移行を行うことで、豊富なデータセットを扱うことができるようになります。例えばマーケティング担当者は、新たなマイクロセグメントを取り入れる際、既存の顧客データを正常に対応させることができます。サプライチェーンの管理者であれば、サプライヤーとの関係を可視化することで回復機能を構築でき、eコマースリーダーは積極的にデジタル化に移行するための対策を講じることが可能になります。財務アナリストはアカウントをより簡単に調整できるようになり、報告や決断にかかる時間を節約できます。つまり、デジタルトランスフォーメーションとは、大量のデータをうまく活用することで、ビジネスにおいてより良い成果を達成することを指すのです。

しかし、データ量が豊富であっても、それらをまとめて管理ができず、内容が不正確・不完全な場合も多くあり、ビジネスに支障をきたしています。チャンネル、サプライヤー、製品、顧客データと設定、バックオフィスシステムなど、あらゆる要素が新しくなるたび、ビジネスの全体像を理解することが困難になり、データの断片化やサイロ化が発生します。

機能的なアプリケーションが目指すのは、ビジネスユーザーにより良いデータと「360度のビュー」を提供することです。ただ現段階のアプリケーションはユーザーインターフェイスとビジネスロジックに重点を置いており、データを管理するというよりも、ただ保存するためにデータベースを使用している状態です。IT業界では、このギャップを埋めるため、企業全体が求める最高レベルの品質にデータを修正する機能への投資を行いました。
しかし依然として「高速で不完全な」データや、ビジネスの意思決定や行動へのコンテキストを提供するのに求められる十分なデータ接続の提供には至っていません。

Business 360の要素

Business 360はビジネスとIT間のコラボレーションであり、様々なビジネスニーズを満たします。信頼度の高いクロスドメインデータを提供し、ビジネスユーザー、アプリケーション、分析、運用をサポートしながら機能要件をエンタープライズニーズまで拡張することができます。Business 360ソリューションの中核を担う5つの機能は次のとおりです。

1.マスター 異なる環境でマスターデータのエンティティを作成、更新、維持するエンドツーエンドプロセスです。

  • 顧客、製品、サプライヤー、社員、財務データなど、異なる複数のデータドメインを管理
  • データの解決と他システムへの同期を自動化するプロセスを確立
  • マスターレコードを作成、更新するインテリジェンスを自動化、適用
  • データ品質
  • データカタログ
  • データガバナンス

2.結合 マスターデータドメインを結合し、ユーザーがデータドメインをシームレスに行き来しながら、ドメイン全体で共通のコンポーネントを管理する機能です。

  • マスターしたデータドメインを結合
  • マルチレベルのデータ接続を作成
  • ドメイン全体で共通の参照データセットを管理
  • 複数のドメインにわたるデータへのアクセスやデータ取得を可能にする

3.関連付け さまざまなコンテキストマッチング機能を使用して、ビジネスデータをマスタードメインや他のビジネスデータエンティティにリンクさせることで「あるデータから別のデータを検索」することを可能にします。

  • 既に完成しつつあるドメインに他のビジネスデータを関連付ける。たとえば、コアの顧客データに、デジタルでのやり取り、コールセンターのやり取り、来店記録、見積もり、取引、口座開設などを関連付ける等。
  • コンテキストマッチングを介してドメインとビジネスエンティティ間の関係を推測
  • ドメインとエンティティ間の推移的な関係を推測


4.導き出す 関連データのネットワーク(360グラフ)を操作して新たなパターンを見極めるだけでなく、まだ構造化されていないデータエンティティを抽出し、それが何を意味するのか推論、計算を行い、ルールや分析関数を作成します。

  • ドメインとエンティティの関係に基づき、ドメインの追加データを取得
  • ドメイン(起こったこと)のインテリジェンスを導き出し、ビジネス360内のデータとして保持
  • ドメインについての洞察(今後起こりうること)を引き出したのち、アラートを送信してトリガーし、Business360でそれらの洞察を保存

5.提供 360パースペクティブ(マルチドメインおよびビジネスデータエンティティ)を構築し、ビジネスプロセスのコンテキストにおける機能、アプリケーションに必要なデータのみを公開します。

  • それぞれのビジネス機能とユースケースに応じて、360ならではの視点を提供
  • ビジネスユーザーは、特定のユースケースに必要なデータのマスタリング、結合、関連付け、および導出を「設定」する

Business 360の仕組み

Business 360では、事前に構築された機能によって利用可能なデータが取り込まれ、関連性があり、正確で、状況に応じた完全なデータ作成を行います。ここには人工知能、機械学習、グラフデータベースなどの最新テクノロジーが組み込まれており、あらゆる組織がそれぞれの規模でデータを管理し、デジタルトランスフォーメーションをうまく取り入れることができます。また、Business 360は自動化されており、ITとビジネスユーザーが360データをマスタリング、結合、関連付け、および導き出すときに行う決定を学習するアルゴリズムが搭載されています。データに関するこれらの決定を利用し、組織全体でインサイトを管理し共有するために必要なデータの量や種類に合わせてスケーリングすることができるようになります。

Business 360を使用するユーザーは、データの使用方法に合わせて信頼性と精度のレベルを設定し、マッチングやその他のアクションを実行する際にはビジネスの目的に応じた調整を行うことができます。つまり、この機能は「1つのサイズですべてに対応」するアプローチから卒業するのです。Business 360では、ユーザーは特定のユースケースに基づいて必要な信頼度レベルを「設定」できます。これにより、データはニーズに対して「高速」かつ「完全」であり、設定した以外のレベルで処理されることはありません。


ビジネス上のメリット

Business 360の主なメリットは、奥行きと幅広さです。ビジネスユーザーは、重要な意思決定に幅広いアプローチを取ることができるとともに、部門間およびマルチドメインのデータをより深く理解することができます。主な例は以下の通りです。

  • マーケティング担当者は、マイクロセグメント、ジャーニートレンド、製品の類似性を特定してキャンペーン計画に組み込むことで、より高い応答率とマーケティングソースの収益を得ることができます。
  • eコマースリーダーは、ジャーニーパターンやアクティベーション結果を視覚化し、特定の顧客セグメントと製品体験を掘り下げて、よりカスタマイズされたデジタルアクティベーション戦略への理解を深め、最終的にデジタル採用を増やすことができます。
  • サプライチェーンリーダーは、製品の代替サプライヤーやサプライチェーンに影響を与えるマクロ需要の傾向を把握し、オンボーディングを合理化して効率的かつ中断のないサプライチェーンを確保するための製品注文を促進することができます。
  • 財務アナリストは、より迅速にアカウントを調整し、買収したビジネスのアカウントをオンボードにするとともに、事業部門や地域全体で統合して、正確でタイムリーな財務データを経営幹部に提供することができます。

Business 360は、一部のデータから得られる「直観」ではなく、信頼できるデータや洞察に基づいたビジネスを可能にし、日々の業務におけるデジタルトランスフォーメーションを実現します。

Business360は、企業に目覚ましい影響を与えられる可能性を秘めています。市場の顧客データプラットフォーム、アカウント照合のチャート、分析やデータサイエンスの改善に向けたデータレイクのクリーンアップなど、ビジネスデータ中心のイニシアチブの多くは、Business360によって実現可能になります。


本ブログは2020年7月2日のSuresh MenonによるA Business 360 Delivers Context to Realize a Successful Digital Transformationの翻訳です。