DXでコロナウイルスへの対応を可能にする方法

ここ何年もの間、世界規模で医療分野におけるデジタルフォーメーション(DX)が注目を集めています。その大きなメリットは、医療施設で人同士が直接対面する代わりに診察をデジタル化、自動化することで、患者の場所を問わず治療を行うことができるようになるということです。また、そこでのデータやデジタルテクノロジーをより優れた治療へと生かせるだけでなく、コスト削減や地理的な問題も解決し、最終的には事業を拡大することもできるようになります。

カスタマーエクスペリエンスの変革は、いまやどの業界でも求められています。医療分野での「カスタマー」は、患者だけではありません。現場に関与するすべての医療従事者も含んでいます。もし、すでに病気にかかっている人に最善の治療を提供しようとする場合、医療従事者を含む、その場にいる健康な人へと病気が感染してしまう可能性があることから、病院や診療所は危険性の高い場所であると言っても過言ではありません。理想的なのは、患者が在宅している状態で適切な診察と治療を行うことです。そうすることで患者は安静を保てますし、医療施設はむやみに感染症に晒されることがなくなり、双方にメリットがあります。適切な時に、適切な場所で、適切な治療を行うことが大切です。

病院や医療施設など、大規模な環境で治療を提供する代わりに、自宅やオフィスなどのより小規模で患者に寄り添う場所でバーチャルおよびデジタルの診察とケアを行うことの方が、理にかなっていると言えます。私たちは長い間、この目標に向けて取り組んできました。これによって労働力やコスト削減、利便性の向上のほか、最も重要なこととして、患者と医療提供者の両方の健康リスクを軽減することができるのです。

COVID-19、別名新型コロナウイルスが蔓延している昨今の状況は、伝染の拡大を防ぐためにデジタルへの継続的な投資がいかに役立つかを示す重要な例と言えるでしょう。2003年から約半年間にわたってSARSが流行したころと比べると、テクノロジーの観点から見て、現在の状況は格段に前進しています。遠隔医療が普及したことで、対面式でなく画面越しでの診察を受ける体制が整いつつあるのです。

最近では直接対面しなくても、患者と医師のやり取りができるモバイルアプリが複数のプロバイダーから提供されています。業界では他にも、ビジネス継続性、仮想医療サービス、および患者と医療従事者の接触を制限することで病状の改善を図ることについて、テクノロジーの観点から様々な取り組みがなされてきました。課題点はまだ多くありますが、この10年間で劇的な進歩を遂げたことは間違いありません。

様々な企業の取り組みで医療分野のDXを促進することにより、このコロナ禍を必ず乗り越えることができると私は確信しています。もちろん、一部のプロバイダーが提供するデジタル機能が他企業より明らかに先んじているケースもあります。しかし、新型コロナウイルスの感染防止および終息にむけては、医療業界全体が重要な役割を担い、DXを進化させる過程で重要な考察を得るとともに、次なる危機に向けてさらに最適化した準備ができるよう、一体となって励んでいます。

新型コロナウイルスが流行している今、体調を崩している人が最も避けるべき場所は、混雑した医療施設です。感染の恐れがある場合、仮想チャンネルやデジタルチャンネルを介して自宅で適切な処置を受けるのが最善の方法です。その後、時期を見極めて最高の環境が整った医療施設に移り、より高度な治療を受けることもできます。長年、医療の分野で取り組まれてきたDXは、現在の状況を改善する決め手になると言えるでしょう。

さしあたって大事なのは、最低20秒は石鹸で手洗いをすること!みなさんも何卒ご自愛ください。


本ブログは2020年3月11日の Richard CramerによるHow Digital Transformation Enables a Systematic Response to the Coronavirus Outbreakの翻訳です。