30分でわかる!マルチクラウドとハイブリッド統合

マルチクラウドやオンプレミス環境に分散したシステムやアプリケーションを統合すれば、データを活用したインサイトやプロセスの効率化を実現して、データ主導のデジタルトランスフォーメーションを成功へ導くことができます。しかし実際は、それほど簡単ではありません。

ほとんどの企業は、無数のアプリケーションやデータベース、複数のクラウドプロバイダーが提供するSaaS(サービスとしてのソフトウェア)、PaaS(サービスとしてのプラットフォーム)、IaaS(サービスとしてのインフラ)ソリューションを利用し、オンプレミスにも大量のデータを保有しています。さらに、さまざまな業務要件に複雑な技術上の課題が重なりあって「統合の壁」を作っています。

 

分散したデータの統合は途方もない作業に思えるかもしれません。しかし、適切なソリューションを選べば、想像よりも楽に壁を乗り越えられるかもしれません。

今回は、マルチクラウドとハイブリッド環境における「統合」の問題を解決するための6つのヒントについてご紹介します。

ヒント1:すべての使用事例と統合パターンに対応できる統合ソリューションを導入する

まずは、貴社の業務やトランザクション、プロセス、アナリティクスで利用されているデータについて理解しましょう。

そのために、月間トランザクション処理数、セキュリティ状況、統合とデータ管理に関する現在と将来のニーズの包括性な観点から、ベンダーの拡張性を実績に基づいて評価するところから始めるとよいでしょう。

既存のデータベース、データウェアハウス、SaaSソリューションを含むすべての使用事例と統合パターンに対応できるリアルタイム統合ソリューションを選択しましょう。業務によっては、マイクロ秒単位でストリーミングデータを取得したり、数秒または数分単位でデータを更新する場合もあります。リアルタイムにデータを統合し、データのサイロを増やさないことで、ゼロレイテンシのプロセスとトランザクションを実現することも重要です。

 

ヒント2:APIを活用する

APIを使えば、オンプレミス、クラウド、ファイアウォール内、またサプライチェーン全体のサービス、データ、その他の資産へのアクセスを簡素化できます。システム間を個別に接続するためにコードを開発する必要はありません。さまざまな機能を備えたAPI管理ソリューションは市場に数多く出回っています。貴社の最優先事項や使用事例に応じて最適なソリューションを選択することが重要です。

保存場所(クラウド/オンプレミス)、スピード、レイテンシを問わず、あらゆるデータやメタデータのオーケストレーション、取り込み、同期化、複製、変換が可能なAPIが必要です。データリネージやペイロードを確認するための機能、またペイロードを操作(データマスキングなど)するための機能は、さらに重要です。また、強力なAIツールを搭載した統合ソリューションなら、データを自動的に探索して、メタデータを記述し、さまざまな統合シナリオで活用できます。大規模データセットの処理、APIメタデータ探索の自動化、APIの公開/呼び出し、データの大量取り込みにも対応できます。

 

ヒント3:モビリティを活用する

モバイルアクセスは今や特別な機能ではなく、基本的なビジネスモデルに欠かせない機能です。社内のすべてのユーザーが、事実上あらゆるデバイスを使用して、リアルタイムにデータにアクセスできることが現代の企業にとって不可欠です。従業員がデスクに張り付いている状態では、業務部門が求めるスピードに対応することはできません。

こうした点から、統合ソリューションは、iOSとAndroidプラットフォームにネイティブ対応していること、SalesforceやHTML5などの広く普及しているモバイルテクノロジーにも対応している必要があります。またリモートから作業するユーザーが、すべての統合ジョブおよびタスクフローのステータスの表示、統合タスクのスケジュール設定、また問題のトラブルシューティングを実行できることが重要です。

 

ヒント4:統合を自動化する

ハイブリッドおよびマルチクラウド環境では、生産性と正確性の両方を向上させることが極めて重要です。2020年までに、データサイエンスタスクの大半は自動化されるでしょう。時間がかかり、ミスも起こりやすい属人的な作業をなくして自動化することで、プロセスとデータフローを加速させれば、ますます高度化する競合他社を相手に競争優位性を維持することができます。さらに、統合プロセスの自動化に人工知能を活用すれば、すべてのユーザーが、あらゆる種類のデータとデータ関係を容易に探索してカタログ化することができるようになります。アプリケーションやデータの統合を民主化するためには、「ゼロコーディング」のアプローチも不可欠です。このアプローチを実現するのがテンプレートです。あらかじめ組み込まれた、再利用可能なロジックにより、ユーザーはワンクリックでプロセスを定義できます。そうなれば、API統合を数秒単位で完了できます。

 

ヒント5:将来も安心な統合インフラストラクチャを構築する

現在の課題には対応できても将来の課題に対応できないソリューションでは、意味がありません。しかし、将来も安心なクラウド/ハイブリッドインフラストラクチャを構築するのは、現在のように目まぐるしいスピードで進化するビジネス環境では容易ではありません。

そこで、マイクロサービス アーキテクチャのデータ統合ソリューションなら、テクノロジーの進化やビジネスニーズの拡大に応じて簡単に機能を追加するための柔軟性、機能、能力を獲得できます。

 

ヒント6:他人まかせにしない

最後のヒントは、「すべきこと」ではなく、「すべきではないこと」です。クラウドへの移行のペースを第三者に委ねてはなりません。オンプレミスのインフラストラクチャから瞬時にして「完全」に移行できるとの謳い文句のもと、ベンダーが「堅牢なソリューション」への囲い込みを試みるかもしれません。または、一気に移行する以外に選択肢はないとコンサルタントは主張するかもしれません。しかし、IT部門が業務部門に新しいテクノロジー機能を提供するために、既存のテクノロジーをすべて台無しにしていいわけがありません。

移行のペースが速すぎると感じる場合は、他の選択肢を検討することも重要ですが、最終的には成功に向けたビジョンを貫く必要があります。利害関係者がそのビジョンの妨げとなっている場合は、コラボレーションとリーダーシップを通じて、事態を前進させなければなりません。

優れたソリューションがあれば、複雑なハイブリッドインフラストラクチャを簡素化して、セルフサービスのアナリティクスも実現できます。開発期間の短縮、コストの最適化、収益源の拡大も実現可能です。しかし、移行のペースを決定できるのは当事者だけなのです。

 

最後に

統合は、あらゆるデータ主導デジタルトランスフォーメーションの基盤となるものです。記録をスプレッドシートに入力しただけのデータベースを眺めているだけでは、ビジネスの成功は望めません。効率性や画期的な機会を実現するためには、社内外のデータを総体的に把握して、そこからインサイトを引き出さなければなりません。さらに、それらのデータを統合して新しいプロセスや顧客エンゲージメント、アナリティクスなどで活用することによって、初めてビジネスを成功へと導くことができるのです。

 

すべてのビジネスは、データを基盤としています。

そして、データを基盤とするさまざまなプロセスが企業を成功へと導き、豊かで新しいインサイトをもたらし、ビジネス目標の達成を可能にします。

 

ハイブリッドおよびマルチクラウドのインフラストラクチャ統合に伴う課題を管理する中で、データ、プロセス、アプリケーションの統合を成功へ導くために、電子ブック「30分でわかるマルチクラウドとハイブリッド統合」を役立てください。

統合イニシアチブの事例を交えながら、6つのヒントについて詳しく説明しています。

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