ビッグデータ分析 プロジェクトの実態 (1):マーケティングにおけるデータ活用

ビッグデータ分析 プロジェクトシリーズ

こんにちは。インフォマティカ編集部です。1月末にご紹介したブログ「ビッグデータをフル活用したマーケティング分析事例」で、インフォマティカのマーケティング部門が、B2Bの世界では難しいと言われるビッグデータの活用基盤を60日間でいかに構築したかを簡単にご紹介しました。ここからはシリーズで我々が辿った基盤構築から ビッグデータ分析 までの旅路を、良い点も悪い点も含め全てをさらけ出しお伝えしていこうと思います。

シリーズ第一弾では、何をきっかけにこのプロジェクトが開始されることになったのかについて簡単に触れ、実際に可視化された結果の一部を少しご紹介します。

 


 

2014年はインフォマティカにとって、会社としてはもちろん、マーケティング部門にとっても素晴らしい結果を残した年になりました。会社として最高の売上を記録し、マーケティング部門としても目標としていたウェブサイトへのアクセス数を35%以上伸ばし、年間のパイプライン(案件)創出目標を42%以上上回るという結果を残すことができました。我々はこの結果に非常に満足していたのですが、データをよく見てみると、マーケティング部門が作ったパイプラインから実際に売上に繋がった総額については前年より増えていないことが分かったのです。パイプライン数をどれだけ増やしても、それらが実際の売上に繋がらなければ全く意味がありません。

これを課題として受け止め、2015年はマーケティング部門として効果のあるプログラムを正しく把握して実施し、質の高いパイプライン創出を実現することを約束しました。

このプロジェクトを成功させるために重要となってくるのが、データを抽出しているCRMや経理システム、マーケティングオートメーションシステムの精査と、パイプライン創出のために実施しているマーケティングプログラムの把握です。マーケティング部門として実施しているプログラムには、SEOや有料検索、ソーシャル、イベント、広告など数多くあり、これらに関わる全てのデータが必要になってきます。これらのデータを全て集め、どのプログラムが一番効果をもたらしていて、どこに修正が必要なのか把握すること、これをリアルタイムに定量的に可視化し、具体的に営業結果に繋げられるようにすること、これを実現するために我々のビッグデータ分析の旅が始まりました。

なお、今回の変革を実現するにあたって利用したのは、我々が保持する全データ資産といくつかのマーケティングツールだけです。(世の中にはまだ出ていない特殊なツールや裏の手を利用したりはしていません。)それらを効果的に活用し、マーケティング活動で得た顧客個人の情報と会社の情報を統合して可視化したり、獲得したリードの中で最も売上に繋がる可能性の高いリードを自動的に分析し、営業部門に引き渡す、などを実現しています。

では実際にどんなデータが見れているのか、ご参考までにいくつかお見せしましょう。

一つ目は、どのマーケティングチャネル(プログラム)で新規顧客および価値の高い顧客リードが獲得出来ているのかを見るダッシュボードです。価値の高いリードは予測機能エンジンを活用して特定しています。(A-Dがリードの価値レベルを示しており、Aランクのリードは12倍の確率で売上に繋がる可能性のある顧客です)

 

チャネル単位のリード獲得率およびランク別リード数

 

また、実施した各種マーケティングイベント、施策がいかに売上に直接的・間接的に影響を与えたかも確認することができます。以下はマーケティング活動から生まれた一商談に対して、各種マーケティングアクティビティがどう影響を及ぼしているかを示しています。

 

マーケティングプログラムの影響度合い(X:売上金額、Y: プログラムへの参加者数)

 

アカウント(顧客)毎の動きも一元的に見ることができます。弊社の営業チームはこれらを活用し、アプローチする顧客の特定とその顧客の興味分野やアクティビティ履歴を確認します。以下がその参考ページです。

 

アカウントベースマーケティング(顧客毎のアクティビティ分析)

 

このビッグデータ基盤ができるまでは、弊社のウェブサイトへ訪れる企業の方がそれぞれどの製品に興味を持っているかを確認することはできませんでした。現在はこの情報を活用することで、既存顧客へのクロスセル・アップセル商談が大幅に増加、本当に興味を持ってくれているお客様に対し効率よくマーケティングイベントを案内できるようになったことで顧客獲得率向上、新規顧客の容易な特定が可能、など様々な点で大きく効果が見られる様になりました。

 

我々の旅はまだ始まったばかりですが、ここまでお伝えしたように多くの効果をもたらしてくれています。この結果を全世界のマーケターの皆さまへ公開することで、一人でも多くのお困りになっている方々のお役に立てればと思っています。本ブログを通して我々のビッグデータ分析プロジェクトの全てのプロセスをさらけ出し、後に続くデータ志向のマーケターの皆さまやその他マーケティング部門で活躍される皆さまが、我々が犯した間違いや成功体験から学んでもらえれば幸いです。今後はいかにビッグデータを活用し、定量的に効果を導きだすマーケティングエンジンが作れるかも実際にお見せしていきます。

皆さまが楽しみ、学び、また皆さまの経験を共有していただければと思っています。

今回ご紹介したダッシュボードについては、今後のブログでより細かい説明をしていきますのでどうぞお楽しみに。

 


※本ページの内容は2016年1月11日更新のUS Blog の抄訳です。

Naked Marketing: A Big Data Marketing Operations Odyssey

著者:マーケティングエキスパート Franz Aman


【ビッグデータ分析プロジェクトシリーズ】

ビッグデータをフル活用したマーケティング分析事例 –個々のデータをつなぎ合わせて情報資産に-

ビッグデータ分析 プロジェクトの実態 (1):マーケティングにおけるデータ活用

ビッグデータ分析プロジェクトの実態 (2):重要な5つの基礎

ビッグデータ分析プロジェクトの実態(3):ビジネスケース

ビッグデータ分析プロジェクトの実態(4):活用テクノロジー

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