PowerCenterシリーズ:付加価値機能の活用と拡張 (2)
PowerCenterシリーズ、より深く・広く製品を使いこなしていただくためにレポートしてきましたが、いかがでしょうか?
最終回は「メタデータ管理」についてです。私が担当したテーブルでは、PowerCenterの付加価値機能の活用として、「メタデータ管理」をテーマにディスカッションを行いました。
メタデータ管理の機能
まず最初に、メタデータ管理には大きく3つの機能領域があることをご紹介しました。
1) メタデータカタログ
既存システムのシステム定義(テーブル・カラム・ビュー等)を一元的に集約・可視化したもの
2) システム横断のデータリネージ
様々なデータ項目同士の関連性を把握し、データの流れを可視化したもの
3) 組織横断的なビジネス用語
システム定義ではなく、ビジネス用語を一元的に集約・可視化したもの
メタデータ管理を行う目的
続いて、参加者の皆様にメタデータ管理に対する取り組みやゴールについてお話いただきました。
今回ご参加いただいたお客様の取り組みやゴールを整理すると、大きく以下の2つに分かれました。
[パターンA] 運用の効率化
日々のシステム運用の中で「様々なシステムに同じことを意味するデータが存在していることは把握しているものの、名称がバラバラなためにどこにあるのか正確にはわからない」という課題はよく聞かれます。それに対する1stステップとしてメタデータのカタログ化に取り組まれているという声がありました。また、影響分析等のためにデータの流れ・流通を可視化して日々のシステム運用業務に役立てたい、というお客様のお話もうかがいました。
[パターンB] データ分析・経営情報の見える化
分析業務を行うユーザーからの、「どのテーブルのどのカラムを見ればよいのか」、「どのデータが利用すべきデータなのか?」というよくある質問に対して効率的に回答、もしくはユーザー自身がセルフサービスで解決できることを目的にメタデータのカタログ化に取り組んでいるというお客様や、「この数値、ちょっとおかしい気がするんだけど…」という問い合わせの際にデータの源流を把握して追えるように、データリネージの活用を検討していらっしゃるお客様のお話をうかがいました。
抱えている課題
その後、参加者の皆様に課題についてもお話いただいたのですが、こちらも共通項が多く
- 「既存はExcelを作成し、これを使ってメタデータ管理しているため、正確性や実体との乖離が起きてしまっている」
- 「このシステムならこの人に聞け!と属人化してしまっている」
- 「ビジネス用語の整理も行ってシステム定義との紐付けまでやりたいが、ビジネス用語の定義を行える人がいない・組織が縦割りになっているためにハードルが高い」
といった意見が挙がりました。
限られた時間だったため、残念ながらディスカッションはここまでとなりましたが、業種・業界こそ異なるもののメタデータ管理に期待していることのベクトルは皆様同じであることや、課題も似通っていることが認識できる場となりました。今後のユーザーカンファレンスやラウンドテーブルの場で、更なるディスカッション・情報共有ができればと考えています。
PowerCenterについて、こういうことをもっと知りたい!意見交換してみたいということがございましたら、ぜひ弊社担当までお寄せください。皆様のビジネスのお役に立てるよう、情報発信を続けていきます。
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