PowerCenterシリーズ:組織設計・運用How to

去る12月1日に、ユーザーカンファレンスを実施しました。今回はInformatica PowerCenterをより深く・広くご活用いただくことを目的とし、テーマ別にラウンドテーブル形式のディスカッションを行い、大変ご好評をいただきました。
その内容を、PowerCenterシリーズと題して6回にわけてご報告しています。今回は第4回、「組織設計・運用How to」についてお送りします。

orgこのテーブルではPowerCenterを利用・展開していくにあたり、社内の組織をどう設計し、どう運用していくか、というテーマについて議論しました。内製化の推進や、複数プロジェクト展開、全社でのデータマネジメント強化に関わる課題ですね。
組織の設計・運用は、「これが答えだ!」という正解はなく、各企業の組織設計、人員配置、企業文化ごとに最適解・現実解を模索していく必要があります。そのため、お客様各社ごとの悩みや、「ここはこう割り切った」などの現実的な対応策を共有できた本ラウンドテーブルは有意義だったと思います。

まずはじめに、参加者の皆さまそれぞれに自己紹介をしていただき、現時点の取り組み状況・課題などをお話しいただきました。
以下に挙げるような、いくつか重要なキーワードをいただきました。

  • PowerCenterを”社内サービス”として他部門へ展開していきたいが、どこまでを集中化するべきか判断が難しい。
  • PowerCenterを使うと、システム同士を直接つないで処理をするので、”責任分界点”を明確にしづらい。(これまではHULFTベースのファイル連携だったので、わかりやすかった)
  • 最終的には”ハブ型のアーキテクチャ”を目指し現在導入中だが、今後の拡張における変化対応やリソース育成・確保などが課題。

その後、弊社より全社データ統合管理の方法論(ICC: Integration Competency Center)とお客様事例、データマネジメント組織サンプルなどをご紹介し、具体的な議論に入っていきました。

①開発・運用組織

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ICCにおける組織設計例

ICCとは、IT/業務部門横断で全社のデータ統合に責任を持ち、メタデータ、統合処理を含むデータ資産を集中管理し、共有化を図ることで、データ統合の迅速かつ経済的な展開・維持運用を支援・実行する組織とその方法論のことです。複数プロジェクトにおけるインターフェイス開発を中央集約型で行い、開発資産の部品化とその再利用によって、とことん生産性を高めるモデルです。しかし、国内のお客様において、データ統合のためだけの組織を作り、開発人員を育成・確保することは容易ではありません。

 

 

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日本における現実的な運用例

そこで、日本における現実解のひとつとして、あるお客様の事例をご紹介しました。こちらのお客様では、インターフェース(=PowerCenterのマッピング)開発については各プロジェクトの責任とし、プロジェクトごとに協力会社と開発を行う。一方、インフラの整備・運用や、開発完了後のPowerCenterの運用は3名の共通基盤チームで集中的に行うという形で、分散開発・集中運用モデルを採用されています。

 

参加者の方からは以下のようなコメントがありました。

  • 事例のケースは非常に参考になり、まさしくこのような進め方を考えていた。
  • 基盤展開としてはPowerCenter単体でリソースを確保するのは難しく、Tableauなども含めた複合的な基盤展開を考える必要がある。
  • 直接業務ユーザーが開発作業を行っているが、要件定義をする時間で開発ができてしまうメリットがある。ただし、スキル定着の仕組みを考えて継続的に実施する必要がある(すぐ忘れてしまうので)。
  • ハブ・アーキテクチャであれば、既存のやり方の延長線上で責任分界を定義することができると考えており、ハブ導入の検討を進めている。

 

②データマネジメント組織

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データマネジメント組織例

DMBOKをベースとしたデータマネジメント組織についてご紹介し、EAと同じようにエンタープライズレベルでデータモデルを考える人、ビジネスの視点で見る人など設置することを推奨していることをお伝えしました。
しかし、こちらもICC同様、データマネジメントにまつわるさまざまな役割を、明確にアサインするのは難しいのが現状です。
そこで、各社様において自社の中でどのようにデータマネジメントを推進しようとお考えになっているかどうかご意見を伺いました。

 

参加者の方のコメントは以下の通りです。

  • 共通の用語、概念の共有をいかに推進するかが難しい。(すぐに独自の定義・運用を行ってしまうことが多い)
  • 業務ユーザーが利用したいデータは似通ってくる傾向があるので、パターン化できるといいのではないか。
  • やらないことには課題も見えないので、”整理してから走る”のではなく、”走ってみてから整理する”というやり方で進めている。(現在整理を行っている段階)
  • 実際のデータの利用者・利用目的を知らないことが多く、品質や用語のケアがなされていない。

このテーブルのテーマが組織設計・運用ということもあり明確な答えがない中、各社様の状況に合わせてどう進めていくか、皆さま悩まれているのですが、このような場で課題共有ができただけでも価値があったとのコメントを多数いただきました。

弊社としても継続してユーザー同士が会話できる場を設けていきたいと考えております。このブログを読まれた皆さまももし同じような悩みでお悩みであれば、次回はぜひご参加いただき、他のユーザー様と活発な意見交換をされてはいかがでしょうか。

 


PowerCenterシリーズ:開発How to (1)

PowerCenterシリーズ:開発How to (2)

PowerCenterシリーズ:運用保守How To

PowerCenterシリーズ:組織設計・運用How to

PowerCenterシリーズ:付加価値機能の活用と拡張 (1)

PowerCenterシリーズ:付加価値機能の活用と拡張 (2)